「ハンズフリーだから、通話しても大丈夫」「運転中だけど、ちょっとナビを操作するくらいなら…」そう思っている社用車のドライバーが、ひょっとしたらあなたの会社にもいるのではないでしょうか。だとしたら、危険な兆候です。運転中のスマートフォン使用等をめぐるルールは、ここ数年で厳しくなっています。知らないうちに違反を重ねていたり、会社のコンプライアンスリスクを高めていたりするケースは、決して珍しくありません。
この記事では、運転中のスマホ使用に関するルールと、見落とされがちなNG行動を担当者向けに整理します。社用車全般のNG行動は「社用車の使用ルール10選─知らずに違反していませんか?」を、お客様同乗時のマナーは「お客様を社用車でお迎えするときのマナー完全ガイド」も、あわせてご参照ください。

まず整理!運転中のスマホ使用、何が違反になるの?

道路交通法では、運転中に手でスマートフォンを持って通話したり、画面を操作したりする行為を禁止しています(道路交通法第71条第5号の5)。違反した場合の罰則は、以下の通りです(出典:警察庁「やめよう!運転中のスマートフォン・携帯電話等使用」)。
- 携帯電話使用(保持):反則金 普通車18,000円、6月以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金、基礎点数3点
- 携帯電話使用(交通の危険):反則金の適用なし、1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金、基礎点数6点(一発免停)
令和元年(2019年)12月の法改正によって罰則が大幅に強化されており、スマホを「少し見ただけ」「信号待ちの間だけ」でも、取り締まりの対象になります。違反点数が加算されれば社員の免許停止につながり、業務に直接支障をきたすことになってしまうので、十分な注意喚起と周知徹底が必要です。
交通違反の罰則全般については、コラム「スピード違反してしまった!罰金はどうなる?罰則も詳しく紹介」でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
「ハンズフリー通話ならOK」は本当か? ─意外な落とし穴
ハンズフリー通話は、道路交通法上の「携帯電話使用(保持)」には当たりません。そのため「ハンズフリーなら違反にならない」と認識している方も多いでしょう。
しかし、注意が必要なポイントが2つあります。
ひとつは、安全運転義務違反のリスクです。ハンズフリーであっても、通話に集中することで周囲への注意が散漫になりますし、事故を起こした場合は「安全運転義務違反」として処罰される可能性があります。
もうひとつは、社内規程との兼ね合いです。法律上の違反でなくても、会社の就業規則や車両管理規程で「運転中の通話全般を禁止」としている場合は、ハンズフリー通話も規程違反になります。担当者として、自社の規程内容を改めて確認しておいてはいかがでしょうか。
スマホ以外にも要注意!運転中のNG行動まとめ
スマートフォン以外にも、見落とされがちなNG行動があります。以下にまとめてみました。
NGその1. 走行中のカーナビ操作
目的地の設定や経路の変更は、必ず停車してから行いましょう。走行中の画面操作はスマホと同様に「ながら運転」とみなされる可能性があり、事故時の過失割合にも影響します。出発前に経路を確認しておく習慣が大切です。やむをえず道中でカーナビを使う場合は、クルマを停止して操作するようにしましょう。

NGその2. 運転中の飲食
飲食そのものを直接禁じた法律はありませんが、こぼしたり、食べ物に注意が向いたりして事故を起こした場合は、安全運転義務違反として処罰されます。また、言うまでもありませんが、お客様を乗せている場面での飲食は、安全の観点からも、印象の面からも避けるべきでしょう。
NGその3. 同乗者からの口頭指示への「ながら対応」
上司や取引先が同乗している際、「あのメモを見せて」「資料を確認して」といった指示に走行中に応じることも、厳密には、ながら運転に当たります。「少しだけなら」という感覚が事故につながるリスクを、ドライバーにしっかりと丁寧に伝えておきましょう。
NGその4. イヤホン・ヘッドホンの使用
音楽や通話目的でのイヤホン・ヘッドホン装着にもリスクがあります。周囲の音が聞こえない状態での運転は違反と見なされる可能性があります。骨伝導イヤホンも例外ではありません。社用車を利用する社員への周知が必要です。
会社として取るべき対策──担当者のための3ステップ
ステップ1. 社内規程を見直し、明文化する
「スマホ禁止」と口頭で伝えるだけでは、十分とはいえません。車両管理規程に「走行中の携帯電話・スマートフォン使用の全面禁止(ハンズフリー通話含む)」等と明記し、全社員に周知することが出発点です。規程整備のチェックポイントについては、コラム「コンプライアンス対応は大丈夫?社用車管理の安全チェックリスト」も参考にしてください。
ステップ2. 定期的な安全教育を実施する
ルールを知っていても、習慣として定着させるには繰り返しの教育が必要です。特に「ハンズフリー通話がリスクであること」や「カーナビ操作がNGであること」は、研修で具体的に伝えると効果的です。
トヨタレンタリース京都では、定期的に「安全運転カレッジ」を開催し、講義+実技の充実したプログラムを通して、社用車ドライバーの安全運転を支援しています。

また、動画を活用した安全運転講習も行なっています。詳しくは、コラム「【車両管理者の皆様へ】動画で伝える!伝わる!無料の安全運転講習」もご覧ください。
ステップ3. テレマティクスで走行状況を「見える化」する

急ブレーキや急加速、深夜走行などの異常をリアルタイムで把握できるテレマティクスサービスは、スマホ操作の抑止力にもなります。「記録されている」という意識が、ドライバーの行動を変えます。
その他、テレマティクスを導入するメリットについては、コラム「営業車の運行管理をリアルタイムで把握できる通信型ドライブレコーダーとは」も参考にしてください。
まとめ──社内共有用チェックリスト
今回のコラムのポイントを一覧にまとめました。社内研修や朝礼での共有にご活用ください。
法律・罰則
- 手持ちスマホの通話・操作は違反(反則金・違反点数あり)
- 信号待ち中の操作も取り締まり対象
- ハンズフリー通話は法律上OKだが、安全義務違反・規程違反になりうる
運転中のNG行動
- 走行中のカーナビ操作
- 運転中の飲食
- 同乗者の指示への走行中の対応
- イヤホン・ヘッドホンの装着
会社としての対策
- 規程への明文化と全社周知
- 定期的な安全運転教育の実施
- テレマティクスによる走行状況の記録・分析
社用車でのNG行動をシリーズでまとめたコラム「知らずに違反していることも… 社用車の利用ルール10選!」や、お客様同乗時のマナーをまとめたコラム「お客様を社用車でお迎えするときのマナー完全ガイド」もあわせてご覧いただくと、社内研修の資料として、より充実した内容になるでしょう。
いかがでしたでしょうか。
トヨタレンタリース京都では、京都府下の法人様、または個人営業主の皆様に役立つサービスの提供と、情報の発信に努めています。私たちの信条は、カーリースや新車販売にとどまらず、お客様ごとのお困りごとに寄り添って対応する、ソリューションのご提供です。
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