営業車は、企業の管理すべき貴重な資産。しかし「管理をしたいその肝心の対象が、活用時には社外を走り回っているために管理が難しい」という、特殊な性質を持っています。また営業車は主として社員が運転するものであり、さらに場合によってはお客様を乗せて移動するなど、万が一の際のリスクを何重にも考慮する必要性があるという難しさもはらんでいます。
このような課題に対して、「リアルタイムで車両管理する」という技術によって応えるのが、通信型ドライブレコーダー。上記のような課題意識を持っている企業様の場合、本コラムでご紹介するようにその導入効果は目覚ましく、多様な機能を活かした様々な活用法を考えることができます。
通信型ドライブレコーダーの機能と役割

一般的な乗用車向けのドライブレコーダーといえば、事故の発生時に原因を特定したり、証拠動画として提出したりといった役割で用いられることがもっぱらです。そのため通信機能を持たないSDカード内蔵型で、必要なときにはその都度、ドライブレコーダーからSDカードを取り出し、映像を確認しなければなりません。
一方、法人向けの通信型ドライブレコーダーの多くはSIMカード内臓型で、その映像や運転データは自動的にクラウド上へ保存・集約されるシステムとなっているため、製品の根本的なコンセプトが異なっているといえます。そのコンセプトは、「テレマティクス」という言葉に集約されるでしょう。
テレマティクス=Telecommunication + Infomatics
テレマティクスとは、「Telecommunication(電気通信)」と「Informatics(情報処理)」とを組み合わせた造語。移動体(この場合はクルマ)に、移動体通信システムを組み合わせ、様々な情報サービスを提供する仕組みのことを指します。通信型ドライブレコーダーとは、いわゆるIoT(Internet of Things、モノのインターネット)の考え方が実装された例といえるでしょう。
通信型ドライブレコーダーが導入されているクルマでは、ネットワークを介して管理者と「リアルタイムで」繋がることができ、管理者は車両が現在、どのような状態にあるかを把握することができるのです。
ここまでご説明してきた「ネットワーク」や「クラウド」といった特徴によって、事故への事後的対応のみならず、リアルタイムでの運行管理や、事故の未然防止のための対策を立てることができるのが、通信型ドライブレコーダーならではの特筆すべき特徴といえます。
トヨタレンタリース京都のご提供する「TransLog II」
ここからは、トヨタレンタリース京都の提供する法人向け通信型ドライブレコーダー「TransLog II」を具体例として、その機能をご説明していきます。

・危険挙動動画
危険挙動時の動画をご提供するもので、事故時の状況把握はもちろんのこと、事故に繋がりかねない危険な運転も把握可能。安全教育の素材、事故時に提出する証拠などにお使いいただけます。

・運転診断レポート(月次/日次)
運転診断レポートを作成します。ドライバー別の運転スキル管理や、社内の安全意識の啓発などに活⽤できます。

・安全運転診断ランキング
診断結果から、社内のベスト/ワーストドライバーを確認。各ドライバーの運転スキルや安全意識を把握できます。
・位置情報表示
⾞両の位置情報をリアルタイムで確認できる機能で、緊急時の行先指⽰などにも活⽤できます。

・ハザードマップ
危険挙動の発⽣場所と要因を地図上に集約。事故情報の共有や安全意識の啓発に活⽤できます。

リアルタイムで運行管理、未然に事故防止
ご覧いただいた「TransLog II」の機能から、通信型ドライブレコーダーが行う運行管理の射程が「過去」「現在」「未来」にまで及ぶことがご理解いただけたでしょうか。
繰り返しになりますが、一般的なドライブレコーダーの主要用途は、事故が起きた際、事後的に原因を把握したり証拠を提出するために使われます。しかし法人における交通事故は、事故そのものによるダメージはもちろんのこと、会社やブランドの社会的信用の失墜や、生活者へ与えるイメージダウンの影響なども合わせて考えなければなりません。それらを考慮すると、事故後の対応はもちろん、いかに事故を未然に防ぐかが大きな課題となってきます。
この点、通信型ドライブレコーダーは、危険挙動動画の提供等(過去に起こった事故をフォロー)、位置情報の表示や、危険運転に対する警告等(現在の事象をリアルタイムでフォロー)、そしてハザードマップや安全運転ランキングの作成等(事故の未然防止、すなわち未来のフォロー)といった具合に、「過去」「現在」「未来」に渡る機能を網羅していることがわかります。
通信型ドライブレコーダーの導入によって、企業は、事故後の対応などに対して機敏に動けるようになることはもちろん、「事故を起こさない体質」へと、自らを改善することができるのです。
いかがでしたでしょうか。
トヨタレンタリース京都では、京都府下の法人様、または個人営業主の皆様に役立つサービスの提供と、情報の発信に努めています。
クルマに関するお困りごとやご相談は、トヨタレンタリース京都に、どうぞお気軽にお寄せください。