現在、数多くの車種に採用されているスマートキー。携帯しているだけでクルマの開錠・施錠ができたり、エンジンスタートができたりするので、とても便利ですよね。その一方で、電子機器なので電池交換の必要があります。また、電池不足等でスマートキーが反応しなくなった時のための知識も身につけておきたいですね。
本コラムでは、いざという時にあわてないための、スマートキーに関する知識についても詳しくお伝えするので、ぜひ参考にしてください。

スマートキーはいつ誕生したの?
スマートキーの歴史は1993年に遡ります。最初にスマートキーを採用したクルマは、アメリカのGM(ゼネラルモーターズ)が発売したスポーツカーである、シボレーコルベット。その名称は「パッシブ・キーレス・エントリー・システム」でした。
続いたのは独メルセデス・ベンツのSクラスで、こちらは「キーレス・ゴー」という名称で1998年に採用されました。
日本車で最初にスマートキーを採用したのは、2000年にデビューした、トヨタの3代目セルシオ。オプション装備での登場でした。その後、他メーカーのコンパクトカーなどにも次第に普及が進み、やがて多くのクルマに採用されて現在へと至ります。

写真はプリウスのスマートキーです。
スマートキーの仕組み
今日のスマートキーは、キーとはいってもクルマとの電波の送受信によって機能するのもで、かつての物理鍵(メカニカルキーと呼ばれます)のイメージとは、かなりかけ離れたものになりました。その開錠の仕組みを簡単に示すと、下のようになります。
1.スマートキーとクルマが、約半径0.5〜1m以内に近づく
2.クルマが電波を発信し、スマートキーが受信する
使用されるのは、長波となるLH(30〜300kHz)
3.スマートキーが電波を発信し、クルマが受信する
使用されるのは、極超短波となるUHF(0.3〜3GHz)
4.クルマの鍵が開錠される
鍵とクルマは高度に固有化された情報をやり取りするようになっており、特定のクルマと特定のスマートキーでのみ、鍵としての機能を発揮するようになっています。スマートキーにはメカニカルキーも内蔵されていますが、これは非常用で、スマートキーの電池がなくなった、あるいは何らかの原因でスマートキーが反応しなくなった時等に利用されることが想定されています。

スマートキーが反応しなくなった時はどうする?
上記にあるように、スマートキー内部にはメカニカルキーが内蔵されていますので、これを取り出して使えば、ドアを開錠できるようになっています。多くのメーカーのメカニカルキーは、本体についているレバー等を引くことで取り出すことができます。
メカニカルキーでドアを開けた場合、クルマから警告音がなる場合がありますが、落ち着いて次のステップに進みましょう。

反応しなくなったスマートキーでも、クルマは動かせる
ドアを開錠して運転席に乗り込んだら、以下の手順でエンジンをかけることができます。
1. まず、シフトがP(パーキング)になっていることを確認
2.ブレーキを踏む
3.2の状態のまま、スマートキーをエンジンスタートボタンに接触させる
4.2の状態のまま、エンジンスタートボタンを押す
このようにして、スマートキーが反応しない状態でも、取り敢えずドアを開錠したり、クルマを動かしたりすることはできます。
しかしこうした際には、速やかに次の対策が必要になるので、次にご紹介するように電池交換を試みるなり、それでもスマートキーの調子が悪い場合には、ディーラーに持ち込む等の手段を取りましょう。
スマートキーの電池交換方法
スマートキーの電池の寿命は意外と短く、1〜2年のスパンで定期的な交換が必要です。それでは、電池がなくなってしまった時にはどうすれば良いのでしょうか?
ディーラーやカー用品店、ガソリンスタンドに持ち込めば、500円〜1000円程度で電池交換してくれます。ただし、正しい方法を知っていれば、ご自分でも比較的簡単にスマートキーの電池交換は行えます。電池交換の方法の細部はメーカーやスマートキーによって異なる場合がありますが、おおよそは下のステップのように進めます(ここではトヨタ車のスマートキーを例としています)。
1.スマートキーにあるレバー等を探し、そのレバーを引く等の操作で、内蔵されているメカニカルキーを取り出す
2.メカニカルキーが入っていた穴にマイナスドライバーを差し込み、テコのようにしてスマートキーのカバーを外す(この時、傷がつかないようにドライバーに布を巻いておくと安心です)
3.カバーを外すとボタン電池が内蔵されているので、先ほどのマイナスドライバーを使って取り出す。
4.取り出した電池と同タイプの新しい電池を、+極(文字の印字されている方)を上にしてセットする
5.上の手順と逆の順序で、スマートキーのカバーを取り付け、メカニカルキーを元に戻す
以上で電池交換は終了です。思わぬタイミングで電池がなくならないとも限りませんので、予備のボタン電池、それからマイナスドライバーを携帯しておくと安心ですね。

いかがでしたでしょうか。
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